4月9日コンサート出演　in　旧奏楽堂

2011年4月9日、桜の花びら舞う上野公園をぬけて
すぐの歴史的ホール旧奏楽堂ホールにて、
合唱団「こもれび」とミクロコスモス合奏団による
コンサートが開催されました。

指揮は、数々の珍しい宗教曲を専門的に演奏される久保田洋先生☆
私自身も久保田先生から、「有名」ではないけれど
「素晴らしい」音楽の数々をたくさん教えていただいた一人です。

私はソプラノソリストとして出演させていただきました。
今回のコンサートプログラムはウェーバーの「ミサ曲」、
ヴィヴァルディ作曲の「グローリア」など珍しい宗教曲を演奏。

旧奏楽堂の舞台には、歴史ある立派なオルガン☆
それを弾きこなすのは、原恵子さんでした。
ソリストは、
ソプラノ：中村初恵　　　アルト：田辺いづみ
テノール：下村雅人　　バリトン：ジェフリー・トランブリー
の皆さん。皆さま一流のプロ演奏家、リハーサルから
とても楽しいものになりました。

本番では、初めてのハプニングに出会いました。
どの音楽もとても美しいものばかり☆
特に大震災の直後だったこともあり、宗教曲、
お祈りの曲は心にあまりに悲しくストレートに響きました☆
特に私が演奏させていただいた
「The Load bless you and keep you」
（主があなたを祝福し、守られますように）は、
神様への道が続いているかのような、
その道へ歩んでいくかのような、あまりに優しい曲。

私のソロは一部分でしたが、お客様のなかには
泣いていらっしゃる方もいらっしゃいました☆

反省も込めてのコンサート便りになりますが、
コンサート最後の曲ウェーバーの「ト短調ミサ」でのハプニング。
メゾソプラノが歌い、その後すぐにソプラノが入るのですが、
ちょうど死角になり、指揮者の先生と先生の手が
全く見えませんでした・・・
思わぬハプニングに本当にびっくりしました。
確認に確認を重ねて、早めに立つ・・・　
これからは同じミスをしないようにしなければ!!　
本当に反省です。

合唱団の方とはずいぶん前からのおつきあい☆
本当に暖かく見守ってくださいました。
けれども、芸大学生の合唱手伝いの方は厳しいです；；
自分も学生だったころ、ソリストの方々を見て、
「自分ならこうできるもん♪」・・・なんて思っていたかも・・・（笑）
知らない学生から、youtubeへお叱りのメッセージをいただいたそうです；
何十回と続けていくの本番の中にはたまにはミスもあるよ＞＜；・・・と
言いたいところではありますが、それは私の言い訳。

今後はさらに気を引き締めて、今まで以上に
いい音楽を目指して、心を無にして頑張っていきたいと思います☆

この日、私は本当に幸せでした。
大震災ではたくさんの方が、あまりに多くの方の命が犠牲になりました。
そしてその影響で関東では節電、ガソリンや飲料水不足など
小さなことではありますが、様々な困難があり、皆さん疲れていました。

そんな中、お客様は補助席が必要なほどの超満員☆
お客様が音楽を求めていらっしゃる感じが伝わり、
私もある瞬間、音楽とひとつになりました。

今日は6月1日。ずいぶん遅いコンサート便りのUPとなりました。
私は、この時、チャリティーコンサートを続けるべく、
主宰として進めていました。（4月24日、5月3日、次回は6月12日）
そして、5月の終わりには被災地で、被災された方の避難所での
演奏に伺わせていただくことになります。
そこで出会うもの、人々の暖かさ、そして現地で知る惨状を、
私はこの時知りませんでした。　
それは音楽家として、様々なチャリティーを開催する一人として
とても必要な経験だったと感じています。

人は未来を知ることはできませんね☆
あのときの私に教えてあげたいことがいっぱい
・・・　まだ2ヶ月前のことなのに、そんな風にも感じています。

　久保田マエストロは、私が中学3年生から存じている恩師。
　様々な出会いをくださった久保田洋マエストロ、そして
　マネージメントをされている久保田郁子さん、
　合唱団の皆さまにも心からの感謝をこめまして　・・・

　　　　　　　　Soprano♪中村初恵

（2011年06月01日）