秋の風と音楽と、そして秋の...
皆さま、こんにちは!
そして、10月3日(金)のコンサートinラリールにおいで下さった皆様、
本当にありがとうござました。
木の葉も紅く色づく美しい季節、皆様いかがお過ごしでしょうか?
昨年12月から3ヶ月に一度、ゲストをお迎えしながら、ピアニスト木戸俊輔くんと共に
様々な曲をお届けして参りました 「ラリール」 でのコンサート。
珍しいロシア歌曲から、イタリアオペラアリア、そして、大好きな日本歌曲も、
最近は自分なりの解釈で演奏できるようになってきたことを感じます。
10月3日のコンサートではいよいよ4回目を迎え、
1st.リサイタルに向けてのチラシやインフォメーションなどもお送りさせて
いただきました☆ ...こんなにも皆さまに支えられているのだな、と
私自身が改めて感じる一晩となりました。
秋の心地よい夜風の中、ワインと音楽、季節にぴったりのラリール♪
一年ぶりにやって来た大好きな秋、優しい風♪
思わず大好きな秋の風を迎えすぎてしまったのか、久しぶりの大風邪‥・<続きをClick>
photo:AkiraTakenami
★10月3日のコンサートの記事を掲載して下さっているBlog★
竹浪明さんのBlog http://takenamia.exblog.jp/
横山ひろあきさんのBlog http://www.jamsand.com/jampot/2008/10/1404.php
自分とピアニスト、そしてお客様。
暖かい明かりとガラス越しに見える木々と風に揺れる葉。
ラリールでのコンサートは、私にとって貴重な経験をさせて頂ける場でした。
感じすぎていたかも知れない責任感、そして、いつもいつもついついついつい
多くなってしまうプログラムの曲数! ・・・私も木戸さんも、
お客さんに聴いて頂きたい曲がたくさんあり、自ら進んで難関に挑ませて頂きました♪笑
木戸くんとのコラボレーションは、まだまだお互いに若く、未知な部分がたくさんありますが、
根気よく合わせをして頂く中で、私自身が、そして二人が前進できているかな、
と感じることがたくさんありました。
そして、お客様との大切な時間を過ごすことのできる贅沢な時間。
笑顔のお客様に出逢えた時、「ハッピーバースデー」の演奏に喜んで下さるお客様のお顔、
その笑顔に出会えた瞬間に感じる「ナンテシアワセナンダロウ ☆ミ」・・・この感覚が、
私にとって音楽、歌へのエネルギ-の99%なのでした。
けれども神さまは、ときに困ったサプライズを用意してくれます...。
10月3日のコンサートでは、前々日の夜からあんな熱が出るなんて!!
すでに慌てる時間さえなく、とにかくとお客様への想い、そして、
ピアニスト木戸俊輔君と作ってきた音楽を、聴いて頂きたい...、
そんな情けなくも強い想いの中、コンサートで演奏させていただきました。
もちろん舞台の裏側では、主催の佐藤さんや木戸さんのご協力のお陰がありました★
今回、日本歌曲では、秋の色彩溢れるpp(ピアニッシモ)が活かされる歌曲や、
オペラアリアも、スカルラッティやヘンデルなどの明るく軽い歌声が求められる
曲を選曲していました。
木戸くんのピアノに後押しされて、私の声帯さんも、コンサート当日は、
しっかりppで演奏してくれました。
ラリールコンサート後記、恒例となりました「はにゃのロシア歌曲ひと言解説♪」。
今回のコンサートでは、ラフマニノフ、リムスキー=コルサコフ、
そして、キュイの作品を取り上げました。
ラフマニノフ「私は哀しみの中にいることを、愛した」、これは、とてもとても悲痛な詩。
戦争で夫が連れ去られ、農家で一人になってしまった主人公の女性の哀しみ、
非情な運命への嘆きを歌っています。
最後は、溜め息と嘆き、主人公がさまよう姿が、ヴォカリーズで描かれています。
ピアノのラストの一音、下の音がまるで幕を閉じるかのように、鳴る無情の響き。
その音は、静けさ、暗闇の訪れを感じさせ、私はいつも怖い思いになります。
この無情な一音を、ラフマニノフはよくここに、こうして表現できたなぁ...
そんなことを、100年の時を経た今、私が感じていることも、なんだか不思議です。
言葉や想いを、色彩鮮やかに音楽で表現するラフマニノフの音楽、深さと共に、
彼自身が切に感じていた心の奥の響きを感じます。
キュイ作曲の「皇帝の彫像 ~ツールスコエルスカヤの彫像~」。
これは、少女が割って壊れてしまった彫像から、水がわき溢れ、
その水は奇跡となって永遠に続いていく...、そんなとても不思議な詩によって
描かれています。
そして、これは、実在した皇帝の村(現在はプーシキンやエカテリーナ宮殿がある)
に住み、学んでいたプーシキンが書いた詩。
皇帝の彫像、この詩に描かれている様子は、実際に、「皇帝の村」の中にある
プーシキン庭園に遺されています。彫像が持つ壺からは、わずかに水が流れ、
この詩や歌が遺されていることを想うと、余計になんだかロマンチックですね。
どちらも青空のエカテリーナ宮殿探索(いつもは禁断の?裏門から見た様子です♪)
さてさて、ロシア歌曲の曲目解説をしてみましたが...
声楽家たるもの、風邪に好かれてしまうなんて、本当に情けない!...ですが、
やはり毎日の様々な出来事のなか、
どうしても疲れが溜まってしまうことも、あるのですね...。
でも、もちろんこれは言い訳☆
一緒に練習を重ねてきた木戸くんや、
いつも楽しみに演奏を聴きにいらして下さる皆さまに、
ベストな状態で、その時私にできる一番ベストな音楽を聴いて頂きたい想い、
これからも忘れずに、反省を今後に活かしたいと思っています。
いよいよ、1st.リサイタルも間近となります☆
リサイタル事務局の皆さまの支えと応援、フロレスタン佐藤さんのご協力により、
素敵なチラシも出来上がりました。 【Information】
今まで温めてきた曲の数々、そして、新たな曲にも挑戦したいと思っています。
クリスマスや新年をひかえ、皆さまと共に一年の出来事に思いを馳せ、
来年の笑顔を願って、音楽を演奏させていただければ、そう思っています。
私自身にとって、とてもご縁のある横浜での、初めてのリサイタル☆
皆さまにも、私たちの音楽をぜひお聴きいただければ幸いです。
最近もまた、経済不安や残念なニュースが溢れていますね。
ニュースを聞くたびに、未来の世界や将来への不安が、押し寄せてきます。
私は、いわゆる「バブル」という時代はあまり記憶にありません。
中学生の頃にバブルが崩壊。
その後の就職大氷河期真っ只中の「ロストジェネレーション」
とまで呼ばれている世代に生きている私、私達。
たぶん、私の世代の人々は、芸術家に限らず(芸術家はいつの時代も!?)、
学生生活をしていた頃から、何とも云えない不安を常に感じて来たような気がします。
けれど、やはり、「今できることに向き合うしかないのだな」なんて、ちょっとマジメに
改めてそう感じる今日この頃です。未来の自分達、後輩達のためにも!...そう願います。
皆さま、どうぞ心温かな秋となりますように☆
皆さまに、コンサートの会場でお目にかかれることを、心から楽しみにしています。
心も身体も、帯をキュッと締め直して、いい音楽するぞー!!
リサイタル事務局の船渡正展さん、桐生達夫さん、桐生幸子社長、
素敵な写真を撮影して下さる竹浪明さん、HPを支えて下さっている横山ひろあきさん
そして、今まで出会い、沢山のことを敬虔させて下さった全ての方に感謝をこめまして☆
Soprano♪中村初惠
~ 当日演奏したプログラム~
・ 夢路より 作曲:フォスター (フォスターが不慮の死を遂げる直前に書かれた遺作)
日本歌曲
・ 小さい秋みつけた 作曲:中田喜直 作詩:サトウハチロー
・ おやすみ 作曲:中田喜直 作詩:三木露風
・ 霧と話した 作曲:中田喜直 作詩:鎌田忠良
・ 林のなか 作曲:高田敏子 作詩:三善 晃
・ さびしいカシの木 作曲:木下牧子 作詞:やなせたかし
ロシア歌曲
・夜鶯はバラに魅せられ 作曲:リムスキー=コルサコフ 作詩:カリツォーヴァ
・私は哀しみの中にいることを、愛した 作曲:ラフマニノフ 作詩:シャフチェンコ
・ツァールスコエセローの肖像 作曲:キュイ 作詩:プーシキン
・私はあなたを愛した 作曲:キュイ 作詩:プーシキン
歌劇よりアリア
・Violette ~すみれ~ 作曲:A.スカルラッティ
歌劇『ピルロとデメトリオ』より
・V'adoro,pupille ~麗しき瞳よ~ 作曲:G.F.ヘンデル
歌劇『ジュリアス・シーザー』より
・ Thnk of me ~クリスティーヌ~ 作曲:アンドリュ-・L・ウェーバー
歌劇 『オペラ座の怪人』より
そして ハッピーバースデー♪
■主催:株式会社フロレスタン ■ソプラノ:中村初惠 ピアノ:木戸俊輔
photo:TatsuoKiryu
左から木戸くん / 私(Sop.)♪ / 中田正之進さま(中田建設社長) / 桐生幸子社長
photo:TatsuoKiryu 左から木戸俊輔くん/ 私♪ / 応援して下さる店橋通子さん
(2008年10月11日) | Twitterでつぶやく |
コメント一覧
初惠さんのコンサートならではの曲が、初惠さんならではの歌声で
心にしみ入りました♪
10月生れの一人として、Happy Birthdayも皆さんで歌ってくださり
感動しました。
blogにコメントもありがとうございました。
また素敵な歌を聴かせてください☆
竹浪明さま♪
竹浪さん、いつも温かくて素敵なコメントを
ありがとうございます。
そして!!いつも「笑顔の瞬間」の私を撮影して下さる
竹浪さん。竹浪さんが見て下さっているその瞬間を
お写真に撮って下さること、本当に幸せです。
私って色々な表情をしてしまうらしいので(笑)、
笑っている瞬間をとって下さる竹浪さんの腕前にも、
お人柄にも、憧れています♪
本当にいつもありがとうございます!
ごぶさたしてます。
今回、聴きに行くことができなかったおんがくすきーです(>_<)
concertの更新お待ちしてました!
いつも楽しみに拝読させていただいてます☆
初惠さんの情熱が身体中に伝わってしまったのですね。
びっくりしましたが、いつも以上に?心のこめられた演奏されたとのこと、ご成功おめでとうございます♪
エカテリーナ宮殿の青空、本当に青いですね。
そして真っ青な空の下の真っ白な宮殿と、初惠さんが
なんとも印象的で…不思議な感覚です。
「皇帝の彫像」聴きたい!見たい!
まだ行けていないことが悔やまれます(T_T)
ところで、チラシ完成されたのですね。
かわいらしくもあり、どこかかっこよくもある、初惠さん
らしいチラシですね。
情報が一つずつ公表されるたびに、リサイタルがだんだん近づいてくるような気がして、私も本当に楽しみです。
ご成功をお「祈り」しております☆
音楽すきーさま
音楽すきーさん、こんにちは☆
楽しいコメントをありがとうございます。
真っ青な青空と宮殿のコントラスト、目に焼き付いて
今でもはっきりと思い出されます。
今回はいらっしゃれなかったとのお話、
残念でしたが、
リサイタルにてお目にかかれることを願って、
心よりご来場をお待ちしています。
どうぞお楽しみに♪