雨と太陽と音楽と♪... コンサート第3弾
夏、間近!!
東京は蒸し暑い日が続いていますが、
梅雨らしく、紫陽花がピッタリのしとしと小雨に恵まれた6月21日の夜、
ソロコンサート第3弾inラリールを開催していただきました。
お足元の悪い中を、今回もたくさんのお客様がおいで下さいました。
お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました☆
Photo:Akira Takenami @ 終演後のアンコール演奏
Piano:Shunsuke Kido Soprano:Hatsue Nakamura
ピアニストの木戸俊輔くんとも3回目のコンサートとなった今回は、
日本歌曲では難曲にあえて挑戦!!!...させていただきました。
自分にとっての母国語である日本語。美しく、柔らかく、繊細、そして時に力強く、
演奏すればするほどにその魅力が深いことに気づきます。
プログラムⅠ部の日本歌曲では
それぞれ全く異なる方の作曲や作詞の曲の中で、
「女性の半生」を描いて演奏してみたいと思いました。
木戸俊輔くんと私の選曲は、いつもたくさんのアイディアが飛び出し、
難航するのですが...、その時間が、コンサートまでに何回と重ねていく練習を
さらに充実したものにしてくれ、そして、私達がコンサート当日に演奏するための
エネルギーとなっていくのを感じます。
今回演奏させていただいた6曲の日本歌曲。
團伊玖磨さんや高田三郎さん、湯山明さん、そして中田喜直さんが
描かれた世界...☆
音楽もさることながら、詩の素晴らしさや優しさにも、
私の心は虜となってしまいました。
Photo:Akira Takenami
中でも、中田喜直さんが作曲された歌曲には
優しく美しくて、繊細な、どこか懐かしさを感じる響きを感じ、
その魅力を改めて感じてしまいました。
今回は、「おやすみなさい」「サルビア」のまるで異なる2曲を選曲。
サルビアは赤い花だわ、この花は血の色だわ ・・・
・・・ 夏の風はあったかいわ、嫉妬する熱風だわ ・・・
・・・ サルビアの花びらをいっぱい振りかけてちょうだい ・・・・
・・・ サルビアは赤い花だわ、その花は血の色だわ ・・・
(「サルビア」(詩:堀内幸枝)より抜粋)
詩を読んだだけでも、主人公の息遣いや心の情熱、情念が
はっきりと聞こえてくる思いがしますが、中田喜直さんの音楽と重なるならば、
それはあまりに鮮烈で、身の毛さえ立ってしまうような迫力!!
この曲は、私がロシアのコンクールで演奏した思い出の曲でもありました。
コンクールの会場は、審査員のほかに、聴衆の方々で満員でした。
この「サルビア」を歌い終えた瞬間、聴衆の方が立ち上がって拍手を下さり、
演奏後、帰り際にも会場で声をかけて下さいました。
幸運なことに(?!)、日本人は一人もいませんでしたが、
母国の曲である日本歌曲の情熱や迫力、音楽が、
異国の人々に少しでも伝わったことが、私には、まるで
「音楽が国境を超える」ことのように感じられたことを覚えています。
さて、書きたいことが尽きず、ついついいつも長いconcert便りに
なってしまうのですが...、コンサート第Ⅱ部、まずはロシア歌曲タイム。
ラフマニノフの歌曲を3曲演奏させていただきました☆
今回は、「女たちは答えた」 「小島」 「夢(後期作品)」の3曲。
近いうちに、録音していただいたものを抜粋して、
私のHPよりアクセスして頂ける“My Space”にup致しますので、
お聴きいただけたら幸せです♪ http://www.myspace.com/hatsueart
私のドジでおまぬけな司会も、お客様の温かいエナジーで見守っていただき、
和やかな雰囲気でⅡ部後半まで演奏させて頂くことができました。
Photo:Akira Takenami ☆終演後に感謝をこめてspecialなアンコールを☆
Ⅱ部後半はオペラタイム☆
私は今回、モーツァルトのオペラ「フィガロの結婚より」"恋とはどんなものかしら"、
ケルビーノ役に挑戦させて頂きました。
スザンナや伯爵夫人のアリアは何度となく演奏しているのですが、
実は、ケルビーノのアリアを演奏するの、大学卒業後初めて!!
今回のコンサートで、美少年ケルビーノ役に惚れ込んでしまいそうです♪
続けて、ゲスト/メゾ・ソプラノの郷家暁子さんに出演していただきました。
郷家さんのカルメンや、私が歌劇「ボエーム」よりムゼッタ"私が街を歩くとき"など、
華やかで有名なアリアを♪
photo:AkiraTakenami
デュエットでは、初めてご一緒させていただた郷家さんですが、
ナント私たちの声質はぴったり☆
モーツァルト「フィガロの結婚」より"そよ風によせて(手紙の2重唱)"、
「ホフマン物語」より"舟唄"(オッフェンバッハ)を演奏し、
そして、「ヘンゼルとグレーテル」より"14人の天使が舞い降りてくる"...を
アンコールで演奏させていただきました。まるで宗教曲のような「祈り」を
感じさせてくれる優しい音楽のハーモニー。
ソロで演奏させていただく時には感じることができない「声のハーモニー」。
やっぱりハモるって素晴らしいっ♪・・・と自分自身まで幸せな気持ちにさせて頂きました。
photo:Akira Takenami shunsuke&Hatsue&Akiko Gouke
中国大地震での悲しい災害に続き、
今月6月は、岩手・宮城内陸の大きな地震がありました。
また、台風での被害など、世界の様々な国での大きな災害もよく耳にします。
被災された皆さまへ、心よりお見舞いを申し上げます。
また、地震によって命を落とされた方々に、心からのご冥福をお祈り申し上げます。
このようなとき、音楽や芸術ができることは、実際にはほとんどないのかも知れません。
音楽を通してお祈りさせていただくことができたなら...、そう願って止みません。
暑い、熱い夏、今年も厳しい暑さに悩まされそうですが、
どうか皆さま、お体をご自愛下さい☆
そして、またコンサートでお目にかかれることを
心から楽しみにしております。
コンサートにおいで下さった皆さま、支えて下さった皆さま、
そして、出逢った全ての人々に感謝をこめまして...Soprano ♪中村初惠
photo:Akira Takenami 終演後、映像作家・執筆家の竹浪明さんと共に♪
photo:Akira Takenami 終演後、お客様と♪
(2008年06月28日) | Twitterでつぶやく |
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