3月1日 ~モーツァルト~ ドン・ジョヴァンニ&魔笛
2008年3月1日(土)♪
春の始まりを告げているかのような気持ちの良い陽気に恵まれた土曜日の午後♪
三鷹芸術文化センター“風のホール”にて、
「新東京フィルハーモニック第3回公演」にゲスト出演をさせて頂きました。
今回は私の良き音楽仲間、ジェフリー・トランブリーさんとの共演し、
モーツァルトとの歌劇『ドン・ジョヴァンニ』、『魔笛』よりアリアやデュエットを抜粋で演奏☆
ボランティア的な出演とは言え、
せっかくのオーケストラとの共演、そして“同世代オーケストラ”との貴重な共演。
「若い世代の人にも楽しんでもらえるオペラ」を目指して、
私達歌手による少し斬新(?)な演出、衣装での手作り舞台となりました♪
「魔笛」の“パパゲーノ・パパゲーナ”のデュエットでは、私は初のパンツ姿で演奏に挑戦♪
photo:Akira Takenami
「ドン・ジョヴァンニ」ツェルリーナ役での演奏では、
勇気をもってフリフリのワンピースを着て、眼鏡を使い、
少し現代風な女の子の設定で臨みました!
「魔笛」のパパゲーノ“おれは鳥刺し”では、ジェフさんが客席より登場。
続いて「パパゲーノ・パパゲーナ」のデュエットでは、
「パ・パ・パ」の言葉と音楽に合わせて、オーケストラの中より登場。
魔笛は、モーツァルトの歌劇の中でも傑作と言われていますが、
物語に書かれている内容は宗教的で、フリーメイソンのシンボルや教義に基づく
歌詞や設定により描かれていて、私はこの「魔笛」という作品に接するほどに、
深い作品なのだなぁ、と気付かされます。
今回のパパゲーノとパパゲーナは、男性性と女性性を象徴するかのような登場人物。
彼らは「愛し合って、子供を作りましょう」と愛の成就を歌うのですが、
私は以前
「彼らは一つのキャラクターの分枝であり、本質は共通していて、同じ根から発しており、
二人の出会いは、したがって分かれていたものが元の形に戻ったのである」
...という内容が書かれている本を読んだとき、「なるほど!!」と感動した記憶がありました。
今回はそこからもヒントをいただき、「パパゲーノ・パパゲーナ」デュエットの衣装を
より中性的に、パンツ姿で、そして、時に衝動的とも言える男女の出会いや
異なる「性」をあえてはっきり描くため、「白と黒」というカラーでの衣装で演奏に挑戦しました。
様々なご感想もあったことと思いますが、
お客様は温かく聴いて下さり、「ブラーボ!」の声を頂きました♪
沢山のアイディアを出しあって稽古を重ねた共演者のジェフさん、
そして、演出に協力して下さったオーケストラの皆様に、心から感謝です☆
今回ご一緒させて頂いたオーケストラ、奏者の方も若手の方が所属されている様ですが、
指揮者の方も同年代で、これからのご活躍が楽しみです。
とても柔らかい音色で、「風のホール」に美しく響いていました。
アイヴズ作曲「題名のない質問」という曲は、編成も面白く、とても印象に残りました。
また、自分自身の演奏を終え、楽屋で拝聴した
モーツァルト「交響曲第40番ト短調K.550」の旋律の美しさが耳に残り、
モーツァルトってさすがだなぁと感じました。
今回、私をお誘い下さいましたマエストロ木村、当日のステージマネージャー、
舞台裏で着替えなどを支えて下った皆様に感謝をこめまして...。
そして、素晴らしい共演者であり、先輩のジェフリーさんにも感謝をこめまして...♪
Soprano♪中村初惠
(2008年03月04日) | Twitterでつぶやく |
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